「パン屋でごめんなさい」
この言葉は、久しぶりに会ったパン屋の友人に言われた言葉。
「薬膳教室の先生をしています。」
そんな風に言うと、とてもストイックな食事をしている人と勘違いされる様で、
「無農薬の農家ではなくてごめんなさい」
「食に対してこだわっていなくてごめんなさい」
そうんな風に言われます。
「パン屋でごめんなさい」に続く言葉は、
「薬膳とかやっている人からしたら、小麦粉とかパンとかって悪い物でしょ?」
でした。
色々な考え方があるかと思いますが、私のお伝えしている薬膳は、ストイックな食事は目指しません。
むしろ、全ての食材に意味があり、小麦粉やお砂糖を摂ると精神安定作用を持つので、適量を上手に食べる事もおすすめする場合があります。
食に対するこだわりはできる人、できない人それぞれの価値観や生活背景が関係してくると思います。
栄養成分や知識にこだわるだけでなく、楽しく美味しく食べる事で気を巡らせる。
そんなことを大切にしているので、先生をしている私も忙しい時はコンビニ食で済ませてしまうこともあるし、たまに食べるジャンクフードが美味しいのも事実です。もちろんパンだって美味しくいただくし、お菓子やジュースも適量をみんなで楽しくいただきます。
おそらくは、こだわりが強い方よりもよっぽどこだわっていないです。
もちろん食べ過ぎは良くないので、適量を守る様にはしていますが、そんな中で大切にしていることは、
「心が無理をしていないこと」
「それぞれのシーンに対して、楽しむ選択肢を持つこと」
「全ての食べ物に感謝すること」
そんなことでしょうか。
食に対しての知識をたくさん持っていても必ずしも健康でいられない人も沢山みています。
体に異常がなくても、心が豊かで無くなってしまっている人もみています。
どんなにこだわっていても、病気になってしまう人もみています。
反対に、全然こだわっていないわがままな生活の人でも健康的に過ごしている人もみています。
たくさんの人を見る中で知ったこと、それは
心(気)を豊かに保つことが健康につながること。
中医学はそれを叶えてくれる学問だと思っています。
これからも、知識よりも大切な事。
少し抽象的だけど、そんな事を伝えられる学びを提供していきたいです。
パン屋でごめんなさい?!



