新たにスタートした半年コースの薬膳教室ですが参加者のお一人に、1歳半の小さなお子様のお母さんがいらっしゃいます。
その方に、
「忙しい中、どうしてスクールに通い始めたのですか?」
と聞いたところ、私にとって、とても嬉しいお答えがもらえたので、今日はそちらを皆さんにシェアします。
その理由とは、
「体験会の時に、初めて子供を預けて自分のために約半日時間をとりました。その時、体や心が満たされる事を感じて。
この時間って、ママにとって、とても大切なんだなって思ったんです。だから、まずは自分のために時間を使って心が満たされて、元気になることをしようって思ったんです。」
このお言葉をいただいた時、私は心の中でガッツポーズを決めていました。
私が教室を始めるにあたって、まずはペルソナを決める時、まさにこんなお母さんが薬膳教室に通ってくれたらいいのになと思っていたのです。
だけど、やっぱり皆さん忙しい。
だから、なかなかそんな方達に向けて発信するのは気が引けている部分もあったのでした。
それでは、どうして、忙しい女性、半年コースに通うなんてとても大変そうな人をペルソナとしての設定にしたのか。
それは、私自身の経験が元になってのことでした。
私が初めて薬膳の教室に通い始めたのは今から約5年前。
当時、上の子供が小学二年生、下の子供はまだ保育園年長さん。
私の通う薬膳教室は自宅から高速道路で1時間以上の距離。
往復で約3時間程度消費します。
加えて、1日の授業は5時間、休憩を含めると6時間にも及ぶ長丁場。
平日にこのスケジュールをこなすのは無理なので、休日に、我が子を旦那さんに預けて教室に通っていました。
その時の気持ち。少なからず、家族に対する罪悪感がありました。
更に言うと、家族に負担をかけてまで趣味レベルのやりたい事をやる。
それって、母親としていい事なんだっけ?周りの人に話したら、どんな風に思われるのかな?
そんな、世間の目フィルターを大いに発揮して、ドキドキしながら教室に通い始めました。
月に2回、半年かけてこの生活を続けました。
結果、この時間を取れた事で、自分のためにお金と時間を費やすことの意味。
それがもたらす家族への効果。
家族の太陽として生きる母のエネルギー。
自分に無理せず生きることによって、人に対しても優しくなれる事。
などなど、それらを体感として得る事で、家族のパワーバランスも以前よりも良くなって、私もイライラする事が激減しました。
今でも仕事で休日に家を空ける事が多いけれど、そこは家族が支え合ってくれて、私が好き勝手動く割には家族みんなに愛されているなと実感しています。
これは、私の実体験。
世間の目、あるべき姿を気にしすぎて、心が満足していない状態、それをストレスとして周りに当たってしまっていた過去の自分。
自分を後回しにしがちな忙しい女性だからこそ、自分を満たしてあげる事で、その先にいる人に優しくなれる。
それを肌で感じた私。更に言うと、薬膳を家で実践する事で、いつも当たり前にやっているご飯作りが自分のための時間、家族のための時間に変わるので忙しいからこそ、取り入れた方が心と体を満たすツールとしても一石二鳥なんですよね。
だから、今は幅広い年齢の方にご参加いただいているけど、本当の本当のペルソナは子育て真っ只中のとてもスクールに通う余裕なんてなさそうな忙しい女性なんです。
だから、こうやって自分が発信する事で、それを体感する女性が増えてくれる事、本当に嬉しく思いました。
更に、今回のママでもある参加者さまは、助産師さんでもあり、保健師さんでもあるそう。
薬膳を学んだ後は、本当に本当に多くの人を幸せに導けるんだなと思うととっても嬉しかったです。
世界ではまだまだ悲しいニュースが続きます。
マザーテレサが過去に「世界平和のためにできる事は何ですか?」と聞かれ、こんな風に答えています。
「Go home and love your family.(家に帰って、家族を愛しなさい)」
私もたった5年前は、何も知らないパート薬剤師。
でも、自分の実体験を少しずつ人生という形で多くの人にお伝えしていきたいと思っています。
これを、読んでくださった方も、もしも薬膳という世界に興味を持っていただけたら、嬉しいです。