子供の食について

情報過多の時代に…

今日は母なら割と多くの方が経験する、子供の食に関する捉え方について。
私も母親なので、子供の食には色々と悩んだりした事もあります。
私なりの答えですが、今日はそんな事をお話ししようかと思います。

今やスマホを開けば様々な情報にぶつかる情報過多の時代。
やれ、この食べ物は危険だ!これを食べたら病気になる!はたまた、これさえやっていればずっと健康!
などなど。無限に情報が溢れます。

母なら我が子の成長は、ともすると自分よりも大切に感じている人も多いはず。
私も中医学を習う前だと、あれこれと情報に左右されて疲弊していってしまっていたかもしれません。
こんな時も中医学は、これが正しい、あれが間違っているの善悪ではなく、全てはバランスの概念だと、ゆったりとした捉え方を教えてくれます。

生物学的な違い

まず、第一に考えなければいけない事。
それは、シンプルに子供の身体は、私たち母の身体とは違うという点。加えて女性も30代後半から、だんだんと衰えを感じ始める方も多いはず。少しずつ、衰える身体と、これからどんどん成長する子供が同じ目線で見ていいのか、という視点。
私はこれから成長する子供達とだんだん衰える身体ではシンプルに必要とするものが全然違うと思っています。

細胞の新陳代謝が激しい子供の身体。新たにどんどん組織を作っていく必要がありますよね。
そんな時はたんぱく質や脂質をたくさん必要とします。加えて、糖質もダイレクトなエネルギー源なので、子供の身体は多く必要としています。
もちろん、これから話す全ての事柄に対して、やりすぎはよくない、という事を前提として。

たまーに見かける、食に対してとてもストイックなお母様。色々な信念をもってこだわっているのはわかりますが、それ、自分の目線ですか?子供の目線ですか?と感じてしまう事が時たまあるのです。

子供って、お菓子や白米など、わかりやすく甘かったりする食べ物好きですよね。何度も言うようにやりすぎはよくないので、お砂糖も、ジャンクフードも摂りすぎはよくないです。
でも、子供は情報などの擦りこみが少ない分、シンプルに体が欲するものを食べたがる傾向にあると思っています。
余程の偏食や食べすぎでない限り、年齢と共に、食の悩みもどんどん変わっていくかと思います。離乳食の時期なんて、色々心配するけど、2週間後には別の悩みが生れます。
赤ちゃんの頃はあれもこれも全然食べなくて、心配したのに、思春期なんて、どれだけ食べるんだろうなんて悩みが生れます。

この飽食の時代にあり、幼稚園や学校のバランスの取れた食事が提供されていて、しっかり食べていれば、ほとんどの親御さんは心配いらないのではないかなと思っています。
お弁当のレパートリーに悩む日本のお母様も多いですが、安心してください。海外では、リンゴとパン切れなんて普通です。
一食のバランスでなく、夕飯などとのトータルでバランス管理をしているのが普通です。

そして、もう一つ、食にストイックに拘り過ぎるが故の心配。
たまーに見かけるこんな会話。皆さんは耳にしたことありませんか?
「お母さん、これ、食べていい?」
まだまだ小さなお子様なら初めての食材や、ご家庭でのおやつの内容など決まりがあるかもしれないので、母への確認は必要ですが、小学生以上のお子様で、お母様がストイックに食の管理をされているご家庭。
お子様は、そうやって、いつも自分が食べていいかどうかをお母様に確認するというご家庭もあるのです。

食べることは本能です。
私の持論ですが、あまりストイックに食に関して管理しすぎると、子供の本能的な、あれやりたい、これやってみたい。そんな意思をそいでしまう場合もあるのではないかな、と感じています。
基本的な感情である「食べたい」を管理しすぎる事は、その他の様々な判断をお母様に委ねる事にも通じ兼ねないいのではないかなって、少し心配してしまいます。

最後にもう一つ。
子供や男性は、陰陽で言うと、陽の生き物だなんて表現される事もあります。
それに対して、女性は陰の生き物。
どちらかというと、冷えやすく、子供や男性の方が、温かいなんて表現されるのです。
だから、子供って、割と身体を冷やす食べ物を好む傾向にあるんじゃないかなと、我が子を見ていて感じています。氷をポリポリかじったり、生野菜を好んだり。
これは、母である私との決定的な違いです。これも、大人目線であまりにも制限しすぎると、子供は体に熱がこもってしまうのです。
中医学を理解していると、そんな子供の好みも、あぁ、そうなんだな。素直に体が求めているんだな、なんて目線でゆったりと捉えられます。

キーワードはゆったりと

是非、情報過多に巻き込まれることなく、目の前のお子さんに聞いてみてください。
「今日は、何が食べたい気分?」って。
あれこれと悩むよりも、家族の笑顔を引き出すお母さんが、たくさん増えてくれたら嬉しいです。

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