皆さんは、体の内側から発せられるサインにどれくらい敏感に反応してあげられていますか?
忙しさに追われ、 ただ目の前のことをこなす日々。
そんな中でも私たちの身体は、毎日様々なサインを送ってきています。
身体が喜んでいる時もあれば、疲れていて悲鳴をあげる時もあるでしょう。
もしも疲れが溜まっていたら、きちんと休む事、皆さんは出来ていますか?
もっと言うと、身体が悲鳴を上げる前に上手にブレーキを踏むことが、出来ていますか?
薬膳では何を食べるかよりもまず先に、今日の自分の身体の声を聴くことから始めます。
自分に合った食べ物を選択出来る、そんな自分になるために必要な事は、食材の知識だけでも、健康に関する情報だけでもありません。もちろんそれらは時に、とても有用な情報として役立ちますが、そればかりに目を配っていると、本当は自分に合わない健康法を続けてしまったり、心が喜んでいないまま続けてしまって、苦しくなってしまったりと、広義の意味で、自分自身のバランスを乱すことに繋がり兼ねません。
どんなサインがあるの?
ではまず、身体はいつも、どんなサインを送ってきているのでしょうか。
大便や小便は、口から食べたものが体の中を旅して外側に出てくる最終産物です。大きな便り、小さな便りと書くように、これらは私たちに毎日休むことなく、体の内側のサインを送ってくれています。
便が硬い時には体全体が水分不足になっていてカラカラな状態。逆に便が緩い時には、体に水分が余分に溜まっている状態、あるいは胃腸の調子が弱っていて、消化吸収がしっかり出来ていないサイン。
お小水の回数が多く、色も透明に近い場合には、体が冷えているサイン。反対に、お小水の回数が少なく、色が濃い場合は、体に熱が籠っているサインです。
これらのように、知っていればお医者さんに頼らずとも、私たちでも読み取れるサインは、いくつも存在します。
体の外側に位置する髪、肌、顔の色艶や舌の状態は、多くのサインを送りながら体の内側の状態を、私たちに教えてくれています。難しいことを考える前にまず、自分自身のサインを見つめ、内側から発せられている状態に目を向けてみてください。
そして、それらのサインを元に、どのように暮らしたらいいか。
そんなことを中医学の知識に触れながら検索してみて欲しいです。きっと皆様の暮らしに寄り添った、今からでもすぐに出来る情報に出逢えると思います。
健やかさとは?
日々の健やかさは、心と体両方が内側から整うことにより支えられています。
まずは外の情報にとらわれることなく、体の内側や心の対話を大切に、自分自身の中で何が起こっているか、心はどんな状態か、心から喜べる事は何なのか、そんな宝探しを始めてください。
現代は、総じてストレス社会。アクセル全開の体は、痛むスピードも早いです。だから早めに身体の声を聴いて、頑張りすぎず労わって、ブレーキを踏みながら、少しずつ前進することの大切さを知っておいてくださいね。
はたまた、時には立ち止まり、再度方向をしっかり見定めて進む。
そんな自分との対話の時間を大切に日々を過ごしていってください。
私たちの心や体から発せられる声は、とても小さく、注意を払っていないと聞き逃してしまいます。
忙しい日々に忙殺されてしまうと、なかなか身体の声を聴くことはできません。
だからこそ、ほっと一息つける時間を見つけ、自分の内側から発せられるサインや声に耳を傾けてくださいね。
きっとその声が、健康だけでなく人生においても、とても大きな力となり、寄り添ってくれる助けとなるでしょう。
そんな時、薬膳と言うツールが心身を整える助けになってくれると思います。薬膳を皆さんの暮らしの一つとして使っていただけたら幸いです。