先日、松本市社協様主催の、市内60歳以上の方を対象とした「生きがい講座」に薬膳の講師としてお招きいただきました。
私は、多くの方に薬膳を身近に感じていただきたく、家庭でも誰でも簡単に作れる事を目指してお伝えしています。今回のテーマは「冬の薬膳」。信州の冬は寒さ厳しいので、どんな方にも聞いていただきたい内容。
皆様熱心にお話を聞いていただきました。
後半はお待ちかねの調理実習です。今回は3つの班に分かれて4品をお作りいただきました。
実は、生きがい講座としてこれから数回に渡り続く講座の、初回の会に招いていただいたので、皆様この日が初めましての日。
最初は緊張した空気がありましたが、講座の中で私は、皆さんにこんな事をお伝えしてありました。
「美味しく作ることばかりがゴールではありません。みんなで作って、みんなで食べるご飯の美味しさをただ楽しんで味わっていただければいいんです。」
調理の仕方などは説明しますが、お家で作る時は多少分量が違っていたり、工程が違っていたりする事もあると思います。大切なのは季節や素材について、いつも以上に五感を働かせて触れていただくこと。
「この一品を作って満足してもらうのではなく、薬膳の持つ健康と体の繋がりを感じる世界観。それを是非大切にお持ち帰りください。」そんな風にもお伝えしてありました。
細かい指示を出さないで、その場に流れる空気を大切にするのが、私の行う調理実習のスタイル。その時の空気に委ねる事で、できる時にできる人が、できる事を。自然な流れで役割分担や個性が発揮されるのです。
アットホームな雰囲気の中、調理を終え、食べる頃には皆さんこの笑顔。
もうすっかり仲良くなっていて、今日が初めましてとは思えない素敵な空気が生まれていました。
健康と食に関する事は、命が続く限り全員に共通して大切なこと。
改めて、みんなで食べるご飯の美味しさを再認識できて、とても楽しい時間を過ごすことができて、講師としてお招きいただいた事に感謝しています。
定員を超える応募をいただいたようで、私も多い人数の中、頑張りましたが、ご参加いただいた皆様、お呼びいただいた社協の皆様、本当にありがとうございました。