養生コラム⑯~体質別解説・血瘀(けつお)~

血瘀(けつお)とは

肩こり、目の下のクマ、顔色が暗い、頭痛、生理痛、子宮内膜症、そして、女性ならわかる人も多いはず、生理の時のドロッとした血の塊。

当てはまる症状が多い方は、きっと血瘀の状態です。

血瘀とは、簡単に言うと、血液がドロドロの状態。
血液の中には、食べた物の糖分やコレステロールなどの油分を含んでいます。必要な物は体に使われて、余分な物は尿や便で排出されますが、その排出が追い付かない時には、身体に沢山溜まってしまいます。

加えて、冷え体質の方は、よりドロドロになり易いという特徴も併せ持ちます。
洗い物をする時、糖分や油分を含むお皿は、お湯だとサラッと落ちるのに、水だとなかなかべとつきが取れない。なんて経験をする方も多いはず。
血液も同じで、体温が高く、血液が温かければ、糖分や油分があってもサラッと流れていくのに対して、体温が低く、血液が冷たければ、糖分や油分はベトつきをもってしまいます。
つまり、甘い物、油っぽいものを多く摂りがちな方で、冷え体質の方は血瘀になり易いとも言えるのです。


血瘀体質の方はまず、糖分や油分の多い食事を控えて、冷えを改善する。これだけでも、上記の症状が簡単に軽くなってくれる場合も多いです。

加えて、血瘀は血栓ができやすい時に似た状態なので、放置すると心筋梗塞のリスクも高まります。
夏場など、汗をたくさんかく時期は、細目な水分補給を心がけてくださいね。
是非、綺麗な血液でサラサラ血流を目指しましょう。

頭痛や生理痛が多い方で、食生活に乱れがある方、生理中に血の塊がある方は特に、まずは食事などを見直してください。

血瘀にお勧めの食材

血瘀の状態を改善に導いてくれる食べ物をご紹介します。
まず、一番のお薦めは酢玉ねぎ。水にさらした玉ねぎを甘酢に漬けておくだけです。すし酢やかんたん酢でも応用できますので、手軽に試してみてください。そのまま食べてもいいし、お肉やお魚に添えてもいいです。サンドイッチの具材などにも応用可能です。
その他、サンマ、いわし、あじなどの青魚も血流を改善してくれる食材として有名です。手軽に塩焼きを食べてもらうだけでも、体質に合っていれば、立派な薬膳です。
黒豆や、ブルーベリー、プルーンなどの黒っぽい食べ物はポリフェノールなどが血液をサラサラにしてくれます。
飲み物やおやつで摂取していただくと、それだけで薬膳になりますよ。

血瘀体質チェック

以下の項目が、当てはまる症状が多い方は血瘀体質かもしれません
顔色がくすみがち、頭痛・肩こりがある、経血に塊がある、子宮筋腫・内膜症、生理痛がひどい、シミ・あざができやすい

若い子でも意外と当てはまる項目が多いかもしれません。近くにいる大人が、温めたり、食べ物を工夫したりと知識を伝えてあげるだけで、その後の妊娠のしやすさなどにも影響が及びます。
血流を制する者は、健康を制する。若さの秘訣にも換算される血流を是非いい状態へと保ってくださいね。

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